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1300. 紀要 / 東海学園女子短期大学 [編] >
第25号 >
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http://hdl.handle.net/11334/1248
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タイトル: | 住居形態から見た高齢者が抱える諸問題 |
その他のタイトル: | Comparative Analysis of the Problems of the Elderly Based on Their Dwelling Forms |
著者: | 加藤, 保子 |
著者(別名): | Kato, Yasuko |
著者(ヨミ): | カトウ, ヤスコ |
発行日: | 1990年7月20日 |
出版者: | 東海学園女子短期大学 |
抄録: | 1)昭和63年10月に名古屋市天白区平針地区の高齢者414名を対象として「高齢化と健康」の調査を行った。回答者325名のうち, 公営の集合賃貸住宅に114名, 一戸建持家に203名が生活していた。両住居形態による高齢者の生活を比較検討した。2)平針地区における住居歴史は, 一戸建持家に住む高齢者で20年以上の人が多く, 集合賃貸住宅に住む人には10年未満が多かった。3)集合賃貸住宅に住む高齢者の73.7%は高齢者世帯(独り及び夫婦二人)であった。一方, 持家に住む高齢者の51.2%は二世代以上の同居であった。4)自治会, 老人会など既存の会合への参加率は高齢者全体の約半数に昇り, 持家に住む人は集合賃貸住宅に住む人より趣味の会へ参加率が高く, 老人会への参加率は, 後者のほうが高かった。5)地域の環境や老人問題などに問題を感じる人は, 圧倒的に集合賃貸住宅に住む人で高かった(賃貸-72.8%, 持家-55.7%)。最も多くの人が感じている事柄は, 路上駐車であった。更に, 高齢者に仕事がない, 緑の減少について全体に感じている問題点であり, 住宅の老朽化については賃貸住宅に住む人の約半数の47.4%が問題点としてあげた。6)高齢者が参加を希望する集いの上位三つは, 健康の会, 教養講座, 食事の会であった。質問した9種類の会のうち教養講座以外の8種類の会への参加希望は賃貸住宅に住む人に多かった。7)高齢者自身の生活で心配事をもつ人は高齢者全体の75.4%と極めて高率であった。その内容としては, 健康の維持, 管理の問題を半数以上の人が感じ, 持家に住む人では, 配偶者に先立たれることがそれに続いた。賃貸住宅に住む人では, 収入, 生計のことが二番目に多い心配事であった。8)食事は三食食べる高齢者がほとんどであり, 食べる頻度の高い食べ物は, 青野菜, 大豆製品, 卵, 牛乳であった。住居形態から食品の摂取頻度を比較すると, すべての食品群において持家に住む人が高かった。全体にインスタント食品の摂取頻度は極めて低いものであった。9)手足や腰など身体の具合の悪い人, 医者にかかっている人がそれぞれ高齢者の60%以上に及んだ。身体の具合の悪い人の割合は, 賃貸住宅に住む人の87.6%と極めて高率であった。自己診断による健康度も賃貸住宅に住む人で低かった。10)高齢者の収入源の主なものは, 年金, 恩給であり(83.1%), 住居によって個人年収を比較すると, 持家に住む人の方が顕著に高かった。 |
URI: | http://hdl.handle.net/11334/1248 |
出現コレクション: | 第25号
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